簡単・高精度に広範囲の放射線を測定

熱蛍光線量計 TLDシステム TD-1000

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TLDシステムは簡単かつ高精度に広範囲の放射線測定が行えるので、個人被ばく管理や環境測定、各種照射実験など多目的に使用されています。

熱蛍光線量計の原理

imageケイ酸マグネシウム等の結晶に放射線が当たると、その放射線のエネルギーが結晶の中に蓄えられます。これに熱を加えると蓄えられたエネルギーを光として放出する性質を有しており、この放出された光の量を測定することで放射線の量を知ることができます。この原理を利用した測定器を熱蛍光線量計(TLD)と呼びます。

測定目的

個人被ばく管理、施設放射線管理、環境測定、X線撮影線量測定、治療線量測定、RI線源・加速器の線量測定、宇宙線測定等。

測定の流れ

TD-1000システム構成と概略仕様
リーダー(読み取り装置)、アニーリングオーブン、素子およびホルダで構成されます。

リーダーTD-1000

image机上設置可能なコンパクト設計、見やすい蛍光表示パネル、簡単なワンタッチ操作を実現した使いやすいリーダーです。
測定範囲 1μSv~1Sv
表示範囲 0.1μSv~999Sv
測定時間 標準モード:18秒、可変モード:最大240秒
加熱温度 標準モード:300℃、可変モード:最大500℃
寸法重量 幅280×高さ209×奥行450mm、15kg 電源AC100V

アニーリングオーブンAO-CH

image使用後の素子を熱処理(アニーリング)して、リセットします。
これにより素子の繰り返し使用ができます。
素子挿入孔 アンプル状素子挿入、および、バラ置きパレットを備えたカセット式
寸法重量 幅370×高さ265×奥行150mm、8kg  電源AC100V

測定素子MSO、及びホルダ(保護ケース)

放射線エネルギーを蓄積する素子とホルダです。

ホルダには個人装着用と環境測定用、さらに人体ファントム埋込み用の小型ホルダがあり、素子を紫外線や衝撃から守ります。

MSO素子は実効原子番号が低くエネルギー補正が容易、フェーディングがなく諸測定に適応、グロー曲線がシンプルで繁雑な熱処理が不要、1μSvから1Svまで単一素子で測定可能、高線量まで直線性を実現するなどの特長があります。
MSO-L 蛍光体
Mg2SiO4:Tb
10φ×72mm
個人装着用ホルダ、素子付き
適用線量範囲:
1μSv~1Sv
MSO-MF 同上
10φ×51mm
環境測定用ホルダ、素子付き 
同上  
MSO-S 同上 2φ×12mm
素子のみ
同上
ホルダC ファントム埋込用ホルダ
オプション:小型プリンタ(測定値の印字ができます)

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